プロアマ問わず!流派会派を超えて!「美味しいそば打ち」を学ぶために集う私塾、それが「信州そば塾」です

第1回の終了報告

第1回の終了報告


平成25年6月16日(日曜日)、延べ約40名の皆さまのご参加をいただき、第1回信州そば塾を無事に終了することが出来ました。

この場を借りまして塾長(講師)の川上正義名人、アシスタントの中野裕臣さん、ご参加いただきました皆さま、そしてご協力いただきました株式会社高山製粉さん、そば打ち道具を販売していただいた「かわくら木工」さんに、厚く御礼申し上げます。

かわくら木工さんのそば打ち道具
(当日販売していただいた、かわくら木工さんのそば打ち道具)

川上塾長が、ぜんぜん偉ぶるところがなく、ヒョウキンな方で、驚いた方もいらっしゃったことでしょう。

私たちが知り合ってから、もう15年以上になりますが、昔から全く変わっておりません。

そのお人柄の魅力に加えて、体の柔らかさしなやかさからくる感度の良さや繊細さ、そしてそば打ちに対する謙虚さや、なおも向上するために学び吸収する真摯さ、それはもう数いる名人の中でも、本当にずば抜けている方です。

そして私が掘り進めていたそば打ちの道を、
「金ちゃんのは、美味しいそば打ち(の方法)なんだね」
とはっきりと言葉で表現し、教えてくれた方でもあり、第1回の塾長は「川上さんしかいない!」との思いで、そば塾開講の構想を練ってきました。

川上さんが、その思いに応えて下さったことに、本当に感謝しております。

さて当日の午前の部は、実技指導からスタートしました。

身支度について説明する川上塾長
(身支度について説明する川上塾長)

「実力が分かってしまう!?」身支度のコツから「切り」の4タイプ分類など、よそでは聞けないようなアドバイスの連続に、参加者の方から「今までで一番、収穫の多い講習会」と、お喜びの声をいただきました。

実技指導の様子
(午前の部の実技指導の様子)

続く午後の部の前半は、川上塾長自作のオリジナルそば道具の数々や石臼をご紹介いただきました。

オリジナル道具を説明する川上塾長
(午後の部前半で、オリジナルの道具を説明する川上塾長)

発想の豊かさ面白さに、会場が何度も笑いで沸きました。

また、その着想を形にする粘り強さにも、川上塾長のお人柄がうかがえて、参加者(塾生)との距離がグッと縮まりました。

分解した石臼1
(塾長自作の石臼を分解したところ)

分解した石臼2
(塾長自作の石臼を分解したところ)

石臼の軽さを実感してるところ
(実際にソバを挽いてみて、石臼の軽さを実感)

そして午後の部の後半は、いよいよ川上塾長にそば打ちの実演と解説を行っていただきました。
「なぜ、こうするのか?」
事細かな説明と手さばきに、見守る塾生も真剣そのもの。

塾長による水廻し
(川上塾長の水廻しに見入る塾生)

「みなさんは、最初からまとめようとするつもりで手を入れるでしょ?」

「そうじゃなくて、最後までさばいてさばいて、ほぐす、まとめようじゃぁ、いけないんですよ。」

弾力を確かめてみたくなる様子
(弾力を、思わず確かめたくなる)

特に「水廻し」の時、ふわっふわの状態のそばの小さな粒が、手の動きを止めると、その粒同士がこね鉢の底へふわっと沈み込む感じ、そしてまとめあげた球の、もちっとした柔らかな弾力にも、驚きの声が上がりました。

のしの様子
(川上塾長ののしの様子)

目の前の名人芸、そして軽妙な話芸と、盛りだくさんの内容でした。

蕎麦お大切の所作
(そばを大切にするということ)

この第一回を開催することで、食べ物としてはあまりに当たり前すぎるのにもかかわらず、手打ちそばの業界では流儀や作法に誤摩化されて、ないがしろにされてきた「美味しいそば打ち」の錦の御旗を、実際に掲げることができました。

これからの手打ちそばの流れを変える記念碑的イベントになったと、自分なりに自負しております。

打ち上がった蕎麦の様子
(打ち上がった蕎麦)

その場を分ちあえた川上塾長や塾生は、極め進む道程はそれぞれ違っていても、「美味しいそば打ち」の正に「同志」(川上名人の言われた言葉)です。

さらに信州そば塾は、その回ごとの塾長により毎回毎回内容や雰囲気ががらりと変わりますし、どの会から参加されても勉強になりますから、次回以降ご参加いただく方も、もちろん「美味しいそば打ち」の未来の「同志」です。

プロアマ問わず、流派会派にとらわれず、誰でもが「美味しいそば打ち」の道を求める「同志」として、一緒に楽しく学んでいきたいと思います。

その意味で、講習会後に川上塾長が「次回(第2回)は、塾生として来ようかな!?」とおっしゃっていただけたことは、船出をしたばかりの「信州そば塾」にとって最大の賛辞でありました。

包丁立ての細工
(オリジナルの包丁立てに施された細工)

さて第2回信州そば塾は、塾長に根本忠明さん(栃木県足利市)をお迎え致します。

「そば打ちの神様」「蕎聖」といわれた故 片倉康雄氏の晩年、そば打ちや道具作りに関して深い交流があった人物として、テレビや書籍などにもよく登場されていらっしゃるので、ご存知の方も多いことでしょう。

根本さんは自家焙煎珈琲店を経営後、現在はそば処「蕎遊庵」にて、通常の営業の他にそば打ち教室やイベント「足利で蕎麦を語るフォーラム」等を開催するなど、精力的に活動されています。

その根本さんに「片倉氏から受け継いだもの」「江戸前手打ち蕎麦とは」をテーマに講義をいただく予定でおります。

根本さんお手製の、粋を極めたそば打ち道具をご覧いただくのも、大変参考になると思います。

それぞれの方の「美味しいそば打ち」の世界に向けて、皆さん一緒に学んで参りましょう。

第2回「信州そば塾」で、お会いできるのを楽しみにしております。

信州そば塾  世話人 岩波 金太郎

終了後の記念撮影
終了後の記念撮影。
右からかわくら木工の川倉さん、高山製粉の高山社長、
川上塾長、アシスタントの中野裕臣さん、
そば塾世話人の岩波

長野日報の掲載記事

(長野日報の掲載記事)



信濃毎日新聞の掲載記事

(信濃毎日新聞の掲載記事)



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